世界的なテクノロジーおよびビジネス・サービスのプロバイダーであるIBMは、4月12日、同社のESG目標およびイニシアチブの概要と報告を行うための新しいフレームワークであるIBM Impactの提供を開始したことを発表しました。IBM Impactは、同社の2021年版ESGレポートの発行と同時に導入され、新しいフレームワークを使用して同社のESGの進捗状況を報告します。
新フレームワークは、IBMのESG活動の指針として、「環境的インパクト」「衡平なインパクト」「倫理的インパクト」の3つの柱を定めています。
「環境的インパクト」には、天然資源の保護、汚染の低減、気候関連リスクの最小化に対する IBM のコミットメントが含まれます。このカテゴリの主な目標には、2030年までに温室効果ガスの排出を完全にゼロにすること、2025年までに非有害廃棄物の90%を埋立および焼却から転換すること、2025年までに環境上のメリットをもたらす100件の顧客対応または研究プロジェクトに着手すること、といったIBMの目標が含まれます。
「衡平なインパクト」は、IBMの多様性と包括性の目標や労働力イニシアティブから、地域開発およびサプライチェーンの社会的責任へのコミットメントに至るまで、IBMの社会的影響に関する活動を対象としています。このカテゴリの主な目標には、2030年までに全世界で3000万人のスキルアップ、2025年までに400万時間のボランティア活動、2025年までに一次サプライヤー支出の15%を黒人系サプライヤーに割り当てることなどが含まれます。
「倫理的インパクト」には、IBMのコーポレートガバナンス、ビジネス倫理、責任あるテクノロジーへの取り組みが含まれ、今年末までに1,000社のエコシステム・パートナーにテクノロジー倫理教育を提供し、健全なビジネス慣行に100%のサプライヤーを関与させることなどが目標に掲げられています。IBMは、役員の年次インセンティブ・プログラムの指標に多様性の要項を追加したことを示しました。
IBM会長兼最高経営責任者のArvind Krishna氏は、次のように述べています。
「IBM の社員は、常に自分の時間、才能、テクノロジーを使って世界に有意義な影響を与え、社会の最も緊急なニーズに対応するために仕事の内容を時代とともに変化させてきました。これまで通り、私たちにはお客様、パートナー、政府機関と協力し、より安全で公平、かつ平和な未来を築く体制が整っています。」