P&G、製品と製造拠点におけるウォーター・ポジティブ・ゴールを発表

消費者ブランド大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、水に焦点を当てた新しいサステナビリティ戦略を発表し、水不足の地域において自社製品の製造・使用時に消費した以上の水を回復させるという新たな目標を掲げました。

P&Gによると、2025年までに地球上の約3分の2の人々が水不足の地域に住むようになると言われています。さらに、P&G製品の使用時に、蒸発や一般的な家庭での水漏れによって、およそ9〜17%の水が優先水域で消費されていると判断しました。

P&G プレジデント兼チーフ・エグゼクティブ・オフィサー Jon Moellerは、次のように述べています。

「水は世界で最も重要な天然資源のひとつであり、あまりにも多くの人が当たり前のものとして受け止めています。私たちは長年にわたり、事業活動における水の使用量を削減し、消費者が家庭で水をより少なく使うようにするための技術革新に注力してきましたが、私たち全員ができることはまだまだたくさんあります。」

同社は、2030年までに、世界18の水不足地域の製造拠点、また水不足に悩むロサンゼルスとメキシコシティの大都市圏でP&G製品を使用した際に、消費した水量を上回る水を復元することを目指しています。この地域は、18の優先地域の製品使用水量の半分以上を占めています。

新たな目標を達成するため、P&Gはユタ州とアイダホ州のベア川流域で、生態系の保護、地下水の補充、必要な水域からの流用水の削減、水質の改善を目的とした6つの新たな水再生プロジェクトを発表しました。P&Gによると、これらのプロジェクトは、同社が支援する他のプロジェクトと合わせて、2030年までに数十億リットルの水を回復することが期待されています。

チーフ・サステナビリティ・オフィサーのVirginie Heliasは、次のように述べています。

「水を大切にする未来に向けて波及効果を生み出すには、消費者の生活を持続可能な方法で改善する製造・製品イノベーションから、自然、野生生物、コミュニティのための水再生まで、幅広いソリューションが必要です。」

「常に学ぶべきことがある一方で、P&Gは私たち共通の故郷、地球への配慮として自らの役割を果たすことに専念します。」

今後、同社は、新規および既存のパートナーと協力して、世界中の水不足の優先地域で長期的な利益をもたらす水再生プロジェクトにさらに取り組む予定であると述べています。

ニュースレター登録:最新のESG情報をいち早くお届け!