カナダ、気候変動情報開示の義務化をSustainable Finance Councilの最優先課題として設定

カナダ政府は、企業の気候変動報告書の義務化に向けた次のステップを発表し、金融業界のSustainable Finance Action Councilの新たな最重要課題に位置づけました。

カナダの大手金融機関、保険会社、年金基金25社で構成されるこの協議会は、カナダ政府が昨年発足させたもので、国の持続可能性目標を達成するために必要な資本と投資の動員を支援することを目的としています。協議会の主な任務は、カナダにおける持続可能な金融の誘致と拡大に必要な重要な市場インフラに関する勧告を行うことでした。

カナダ政府は、昨年来、企業や金融機関に対する気候変動開示の義務付けに一層力を入れています。12月には、ジャスティン・トルドー首相が閣僚に委任状を送り、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく報告制度に移行するよう指示しました。先月発表されたカナダの2022年度予算では、2024年から銀行と保険会社が気候関連のリスクとエクスポージャーの開示を行うという新たな要件が導入されました。

Sustainable Finance Action Councilは、その新しい任務の下、「気候関連の財務情報開示を最優先事項とする」事とし、今年末までに、気候情報開示の義務化を実施するための最も効果的な方法について財務大臣と環境大臣に助言を準備するよう指示されました。

また、同協議会は、民間資本をネットゼロへの移行に合わせるための資本配分戦略を策定し、国の2030年気候変動目標達成の機会を知らせることも任務とされました。

さらに、同協議会は、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のグローバルなサステナビリティ報告基準に関するカナダの金融セクターの意見と、カナダでの基準の採用の調整を支援する役割を担います。

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