United Airlinesは、持続可能な航空燃料と再生可能ディーゼルを製造するNesteと、アムステルダムのスキポール空港発のフライトに使用する、今後3年間で最大5250万ガロンの持続可能航空燃料（SAF）の購入契約を締結したことを5月10日発表しました。
この契約は、米国の航空会社が海外でSAFを購入するために締結した最初の契約であり、Nesteにとって旅客航空会社とのこれまでのSAF契約では最大規模になります。
SAFは、現在、世界の温室効果ガス（GHG）排出量の2～3%を占める航空業界の脱炭素化に貢献する重要なツールの一つと考えられています。SAFは一般的に、廃油や農業残渣などの持続可能な資源から生産されます。Nesteによると、同社のSAFはライフサイクルでのGHG排出量を最大80%削減し、2023年末までに年間515百万ガロンの生産を見込んでいるということです。
今回の契約により、NesteはUnited Airlinesに対し、初年度はアムステルダムにおいて250万ガロンのSAFを供給し、2年目には最大2000万ガロン、3年目には最大3000万ガロンをアムステルダムもしくは他の場所で供給する権利を持つことになります。
Nesteの再生可能エネルギー航空部門執行副社長であるThorsten Lange氏は、次のように述べています。
「今回の画期的な契約によりUnited Airlinesと提携すること、またSAF投資の業界リーダーでもあるUnited Airlinesに当社のSAFを提供できることを嬉しく思っています。世界的に急成長している我が社のSAF製造・供給チェーンは、航空会社やその顧客の温室効果ガス排出量削減をサポートしています。Nesteは、航空業界がさらに持続可能な未来に移行するための支援に取り組んでおり、United Airlinesとの協力関係を拡大していくことを楽しみにしています。」
United Airlinesは、カーボンオフセットに頼らずに2050年までに温室効果ガスの排出を削減することを約束しています。今回の合意はSAFに焦点を当てた同社の一連の取り組みの中で最新のものとなりますが、昨年には、出張による環境影響を減らすために、法人顧客がSAFの追加費用を支払い、オフセットの購入以上に排出量を削減することを目的としたプログラム「エコ・スカイ・アライアンス」が開始されています。United Airlinesはまた12月、100％持続可能な航空燃料を使用したエンジン搭載の初の旅客便の運航を果たしました。
United Airlinesのチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるLauren Riley氏は、次のように述べています。
「今回の合意により、アムステルダム発のUnited Airlinesご利用のお客様は、当社のサステナビリティ活動のパートナーになることができるのです。」
