ポルシェがバッテリー技術のスタートアップ企業Group14のために4億ドルの資金調達を主導

バッテリー技術のスタートアップ企業であるGroup14は、高級スポーツカーメーカーのポルシェAGが主導するシリーズC資金調達ラウンドで4億ドルを調達したと発表しました。この資金は、同社の先端電池材料の生産能力拡大を支援することを目的としています。

Group14の先進的なシリコン・カーボン技術は、EVバッテリーの性能を大幅に向上させることで、航続距離や充電不安といったEV導入に関する問題を解決することを目的としています。同社によると、この先端材料は、リチウムシリコン電池が従来のリチウムイオン電池より50%高い性能を発揮するのに役立つといいます。同社のSCC55技術は、従来のリチウム電池アノード用黒鉛に比べて5倍の容量と最大50%のエネルギー密度を誇り、既存の製造設備と互換性があるため、電池メーカーの生産量を大幅に急増させることが可能です。

Group14の共同設立者兼CEOであるRick Luebbeは、次のように述べています。

「Group 14は、今日のリチウムイオンと明日のソリッドステートのアプリケーションにおいて、シリコンの革新的な性能を実現することで、すべてのバッテリーを向上させることができる良い状況にあります。私たちは、充電の不安をできるだけ早く払拭することを使命とし、お客様に商業量をお届けするために工場の拡張に集中してきました。」

Group14は最近、米国で商業規模の電池活物質工場を立ち上げ、韓国ではSKグループとの合弁工場の開発を開始しました。同社は、市場の需要に先んじ、ポルシェの子会社であるセルフォース・グループを含む顧客に提供するため、今回の資金調達を受け、米国で2番目の商業規模の工場に着工する予定です。

ポルシェAGの副会長兼財務・IT担当執行役員であるルッツ・メシュケは、次のように述べています。

「Group14への出資は、ポルシェのM&A活動にとって重要なステップです。私たちは2016年から野心的な企業に積極的に投資しており、ベンチャーキャピタル部門であるPorsche Venturesを通じて、ベンチャーキャピタルの世界について深い理解を得ており、今回のラウンドをリードできることに興奮しています。」

この資金調達ラウンドには、OMERS Capital Markets、Decarbonization Partners、Riverstone Holdings LLC、Vsquared Ventures、Moore Strategic Ventures、その他の大手機関投資家が追加で参加しました。

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