ビジネス・金融市場情報サービスを提供するBloombergは、気候金融リスクデータ分析を提供するriskthinking.AIに出資するとともに、両社が気候金融リスクのモデリングを検討するための戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。
riskthinking.AIは、科学的根拠に基づき、方法論的に厳密なモデルを用いて、企業が気候金融リスクを総合的に測定・管理できるようにします。同社のソリューションには、気候関連の金融リスクを計算するために何十億ものデータポイントを収集・分析するCLIMATEWISDOM Data Exchange、移行・物理気候リスクを分類するための一貫性と透明性のある方法を提供するために設計された基準、Climate Risk Classification Standards(CRCS)、政策、経済、炭素、物理、社会リスクなど様々なリスクに対する資産の気候関連エクスポージャーをストレステストするためのアルゴリズムによる多要素シナリオに基づいたClimate Risk Ratingsがあります。
riskthinking.AIのCEO兼創設者であるRon Dembo博士は、次のように述べています。
「金融市場で資産が適切に評価されるようにすることは、非常に重要です。現在の気候金融リスク評価には、特定の地理的場所や関連する資産タイプごとに、環境、政治、社会、炭素の要素を含む重要で普遍的な指標が欠けています。今回のBloombergとの提携は、今後の気候金融リスクの評価に大きな影響を与えるものと期待しています。」
両社は、この新しい戦略的パートナーシップにより、金融システムに与える気候関連の影響についてより深い見解を提供するために、高度なリスクモデリング技術の活用を模索していくと述べています。
Bloombergのエンタープライズ・プロダクトのグローバルヘッドであるBen Macdonald氏は、次のようにコメントしています。
「投資マネージャーがポートフォリオにおける気候リスクの影響を理解しようとするとき、高品質のデータをすぐに入手できることが最も重要な要素であり、また大きな課題でもあります。Bloombergは、これらのデータへのアクセスを改善し、気候リスクのモデル化、測定、管理のための賢明なプロトコルを採用できるよう、運用担当者を支援していきます。」