出光興産 傘下の山口製油所 精製停止へ 2024年3月を目処に

石油元売り大手企業の出光興産は、グループ全体の13%にあたる原油処理機能を持つ山口製油所の停止を発表した。出光はこれまで西部石油に38%の出資をしてきたが、今回、UBEや中国電力、商船三井が所有していた株の買取も発表し、出資比率を66.9%に引き上げた。今後は完全子会社化する予定である。山口製油所の精製停止は、子会社化が完了した後、2024年の3月をめどにしている。

高齢化や人口減少に加え、新型コロナの影響や脱炭素化によるハイブリットや電気自動車の普及により、石油需要が低下していることが背景として今回の決定に至った。出光の丹生谷副社長は記者会見で「北海道、東北エリア以外は全て余剰にある」とし、2030年時点で日量30万バレルの余剰があることから、製造・供給体制の見直しを考える決断をした。山口製油所の停止により、昭和シェル統合直後の20年より10p減った77%の稼働比率を90%に上げられる。

今回停止される製油所では、原油処理のほか物流基地としての機能があるため、停止後はこの機能の継続と、油槽所、備蓄、ソーラーパネルの発電拠点として活用される構想が示されている。また、脱炭素社会に向け、水素やアンモニアなどの次世代エネルギーの備蓄基地としても利用する予定である。

また出光は新事業として、INPEX及び三井石油開発と共に地熱発電所を秋田県湯沢市で建設する計画をしている。すでに地下資源の探査、資源量の確認及び、経済性評価の照査を行い、運転開始予定を2027年の3月を予定している。

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