アクサIM、AUMの65%をネット・ゼロに調整

グローバルな資産運用会社であるアクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサIM)は、2021年末時点で、約9,000億ユーロの運用資産の約3分の2を2050年のネットゼロ目標に整合させたと発表しました。

この発表は、ネット・ゼロ・アセット・マネージャーズ・イニシアティブに対するアクサIMの報告書の一部として行われたものです。アクサIMは、2020年12月に発足した同イニシアティブの創設メンバー30社のうちの1社で、温暖化を1.5℃に抑えるという世界の取り組みに合わせ、2050年またはそれよりも早く温室効果ガスの排出をネットゼロにする目標を支持することを約束しています。発足以来、このイニシアチブは急速に拡大し、約60兆ドルの運用資産に相当する230以上の署名機関が参加しています。ネットゼロのためのグラスゴー金融同盟(GFANZ)の一部です。

この報告書の中で、アクサは、AUM全体の65%に相当する5,800億ユーロ(社債、国債、上場不動産、アクサグループに代わって運用する不動産資産への投資を含む)が、ネットゼロに沿った形で運用されていることを明らかにしました。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃パスウェイレポートに沿って、これらの資産すべてについてネットゼロのパスウェイが定義されています。

ネット・ゼロ・アセット・マネージャー・イニシアティブの署名機関は、2050年のネット・ゼロに沿った運用を行う資産の割合について中間目標を設定することや、スチュワードシップ、エンゲージメント、議決権行使政策、アドボカシー政策をネット・ゼロ目標に合わせて行うことなど、幅広いコミットメントにも同意しています。

アクサIMは、2040年までに企業資産の全ポートフォリオをネットゼロにする、または足並みを揃えることを約束したと述べ、今月初めには、気候変動対策に遅れている企業に対する新しい「three strikes and you’re out」方針を発表しました。この方針では、ポートフォリオと気候変動の観点から重要だと考えられる企業を中心に、3年間にわたり、アクサIMが企業と積極的に関わり、その後に特定の目標を達成できない場合は売却を行うとしています。

アクサIMのマルコ・モレッリ執行会長は、次のように述べています。

「今後、すべての資産クラスで信頼性の高い手法が利用できるようになれば、ネットゼロに準拠したAUMの比率を継続的に高めていくことが目標です。ネット・ゼロの取り組みの一環として、まだネット・ゼロに準拠していない多くの企業との関わりを続けていきます。また、移行を可能にするためにはイノベーションが不可欠であり、気候ソリューションを提供する企業への投資も継続していきます。」

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