オリンパス ESG経営

概要

オリンパスは、100年以上に渡り製品やサービスを通して世界中の人々の健康と安心、心の豊か和などを実現し、社会に意義ある価値を提供してきた。特に医学、医療の分野における経済的価値の創出といったソリューションを提供することで、世界の医療に貢献してきた。同社は、ESG経営の積極的な取り組みによって持続可能な社会の社会実現の貢献をする考えを持って、ESGの取り組みに力を入れている。

オリンパスは、6つのESG領域、及び5つの重要課題であるマテリアリティを特定し、同社が競争力のある、グローバルメディテックカンパニーへと成長し、サステナブルな社会への貢献の実現に尽力している。これら6つのESG領域は、「コーポレートガバナンス」「経済的持続性」「製品の持続可能性」「環境」「人的資源」「社会」であり、5つのマテリアリティは、医療機会の幅広い提供およびアウトカムの向上、コンプライアンスおよび製品の品質安全性への注力、責任あるサプライチェーンの推進、ダイバーシティ・インクルージョンの推進、社会と協調した脱炭素・循環型社会実現への貢献である。

環境 (Environment)

オリンパスグループは、「環境安全衛生ポリシー」を策定しながら、環境政策の立案・推進やエネルギー消費削減に向けた進歩状況や実施状況など、グループ全体の環境活動状況を、環境最高責任者などがモニタリングをしている。オリンパスグループはまた、環境汚染や気候変動、生態系への影響がきき的な社会課題とみなし、マテリアリティにも新たに加えた、脱炭素、循環型社会の実現に向けた対応に尽力している。一つの大きな枠組みとして、2030年までに、CO2排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラル目標を掲げている。具体的には、2030年までに同社の事業所における消費電力を全て再生可能エネルギー由来のものに切り替えていくこととしている。サプライチェーンでの環境負担低減にも力を入れ、輸送効率改善や製品の省エネ化、小型軽量化などに取り組んでいる。

オリンパスが実施する対策は主に、低炭素の製品の導入や開発による大気二酸化炭素排出量削減や、資源の消費や廃棄削減、化学物質の安全管理などが挙げられる。また、同グループが開発する医療機器や化学機器などの環境負担軽減を施している。

『カーボンニュートラル LNG バイヤーズアライメント』

持続可能な社会に向けて、CNLを調達・供給する東京ガスと購入する企業・法人が一丸となり、CNLの普及拡大とその利用価値向上の実現を目的として、2021年3月に設立し、CNL の存在を世の中に知らせ、カーボンニュートラル社会の実現を試みている。CNLとは、天然ガスであるが発掘から燃焼に至るまでの温室効果ガスを森林保全等の活動により排出量の差し引きをゼロとみなしているものである。全国各地で環境保全活動が行われているが、これは生物多様性の保護から、雇用機会の創出、SDGsへの貢献にもなっている。

[出典:オリンパスHP 環境負担低減の取り組み より]

社会 (Social)

オリンパスグループでのESGE経営除ける社会面での取り組みは、主に従業員と利用者を重要ステイクホルダーとみなし、それぞれの人権、多様性、健康を尊重し、雇用の均等や健康管理などの取り組みを行なっている。また、工場での作業が多いことから、安全管理や、製品の責任などについて研修や教育が行われている。人権においては、オリンパスグループの人権問題への取り組みを検証し、さらなる強化のため、様々な研究会に参画し国連等に即した研究を行なっている。そして、ワークライフインテグレーションの見直しによる、充実した人生への目標を達成するために、働き方、育児、雇用の均等などにおける分野の制度の見直しを図っている。

『オリンパスの労働安全衛生体制』

オリンパスグループはグローバル行動規範の中で「安全で衛生的な職場環境を最優先とし、職場での事故や職業病を防ぐための事前措置を講じ、働きやすい環境づくり・健康とウエルネスの促進を図る」と定めており、従業員とその家族の健康の維持と増進を支援している。同グループでは、事業所の規模に応じてオリンパス産業保健の体制として、専属産業医や看護婦の配置などによる健康アンリ体制の整備を行っている。社内の専門家育成に加え、毎年医学部学生や看護学生の教育実習受け入れも行い(2021年3月期実績:医学部学生6名、看護学生9名)、産業保健領域における後進の育成支援も行っている。

生活習慣病改善に向けて、「運動セミナー」や「禁煙セミナー」といったイベントがあるほか、心の健康傷害の防止などのメンタル施策にも取り組んでいる。また国内に限らず、海外の拠点でも、健康管理体制の強化と推進が図られている。

[出典:オリンパス HP サステナビリティーレポート より]

ガバナンス (Governance)

オリンパスグループの経営理念として同社は、「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」を全ての活動の基本思想とし、全てのステークホルダーのために会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すとしている。

[出典:オリンパス HP コーポレート・ガバナンス体制 より]

『コーポレート・ガバナンス体制』

オリンパスグループは、2019年から指名委員会等設置会社へ体制の移行を完了し、現在は11名の取締役のうち8名全てが独立社外取締役という構成になっている。取締役会は、3ヶ月に一回以上開催し、経営の基本方針や内部統制システムに係る事項その他の重要事項を決定するとともに、取締役および執行役等の職務の執行を監督している。社外取締役は、必要があるときや適切と考えるときには常時、社内取締役、執行役および従業員に対して説明や報告、社内資料の提出を求めることができ、情報伝達および監督面での機能強化を図り、経営の健全性が確保される仕組みを構築している。

ニュースレター登録:最新のESG情報をいち早くお届け!