第一生命ホールディングス ESG経営

概要

第一生命ホールディングスは、日本国内に3社、海外8カ国に8社、国内外に2社のアセットマネジメント事業会社を擁するグローバル保険会社グループである。120年の歴史を経て培った保険事業における社会課題解決の技術を有し、現在では、「一生涯のパートナー」として人々の「QOL向上への貢献を」を通じた新たな社会課題の解決を目指している。同グループは、「補償」「資産形成」「健康増進」「つながり・絆」の4つの領域の価値提供における社会課題の解決の貢献を重点的に考えているとともに、地域・社会の持続性確保に関する重要課題にも積極的に取り組んでいる。この一環として、機関投資家としての役割を果たすために、投資先企業のESG活動に注目し、企業価値を向上させることで、社会全体への貢献につながると考えている。自社のESG経営については、生命保険会社と機関投資家としての両面からの「ベストプラクティス」を追求している。

環境 (Environment)

ESG取り組みの一つとして第一生命ホールディングスが特に力を入れていると見られるのが、環境面である。環境取り組み方針では、社会の一員として、企業の責任を各地域の環境保全・地球環境保護・循環型社会の構築を企業の責任と捉え、事業活動における環境配慮行動と、それに伴う環境負担の低減、環境啓発運動の推進などの取り組みをすることで社会の持続的発展に貢献しようとしている。同グループが掲げる「将来にわたるすべての人々の幸せ」は100年後も見据えた社会の中で実現するものであるという考えから、とくに環境面で注視すべきであるカーボンニュートラルの実現を目標とし、TCFD低減に基づく積極的な情報開示に力を入れる。生命保険会社として気候変動のリスクなどを研究している同グループは、様々な業界、政府、学術機関、投資家と対話を介し、情報開示の高度化に務める。これ以外にも、神の使用量削減に伴う循環性を促進すべく、自社で世界初の再生紙利用の製紙機「ペーパーラボ」を2019年に導入したり、一般社団法人more trees と共同した北海道に「第一生命の森」を作り植林活動を開始したりするなどの社会貢献活動にも取り組んでいる。

『不動産投資』

[出典:第一生命ホールディングス 環境に配慮した不動産投資 より]

投資用不動産として全国に277の施設や建物を所有している第一生命は、新築や建て替え改造などにおける環境性能の向上や建物の緑化を図るとともに、日常の管理運営における継続的な改善を実施し、省エネ効果などの向上を図っている。これらの取り組みとして現在進行しているプロジェクトが、2022年竣工が予定されている、栃木県宇都宮市の中層木造オフィスの共同開発である。木材を使ったオフィスの建築物は地球環境に配慮され、地域経済や林業、材木産業の活性化にも寄与するとされ、使用される木材は栃木県、福島県を主とした国産材を使用する予定である。東西南北に自然換気が可能である設計のほか、バルコニーや屋上会を積極的に利用したQOL向上や健康増進、コミュニケーションの活性化を図るなどの影響が期待されている。このほかにも、東京の京橋においても2025年の竣工をめどに計画が進められている。

社会 (Social)

社会面における取り組みは、ESG取り組みとしての明確な紹介はないものの、ステークホルダーへの取り組みや、地域・社会の持続性確保あるいは少子高齢化対応等の取り組みから、関わるすべての人々の健康とWell beingの保障と促進に取り組んでいることがわかる。もちろん保険事業期間として、顧客の満足度やサービスを通じて体験する心理的・感情的価値と定義されるCXの向上はもちろん、サービスを提供する側である従業員にとって働きやすい環境の提供をすること、そして多様性を考えた雇用やいかなる場面での人権尊重などについても規定や規範を制定するなどの取り組みがされている。また、不動産を有する保険会社のアドバンテージを生かして、保育園の誘致をするなどの活動をすることで、待機育児童問題の解決にも貢献している。

『デジホ〜デジタル完結型保険〜』

2021年より、未来を担うミレニアル世代・Z世代の若者がシンプルに、安心して保険サービスに加入できるデジタル型の商品ブランドの立ち上げを行った。若者層の保険加入率の低さが背景にある。シンプルな保証に適学の金額から加入できる「第一スマート小額短期保険」には、給付金の受け取りに至るまでスマートフォンで全てが完結するほか、電子マネーで給付金を受け取ることができることや、オーダーメイド商品など、今までになかった保険のカタチを目指している。

[出典:保険普及等による生活の安定 より]

ガバナンス (Governance)

第一生命ホールディングスは、経営管理態勢の確立に向けて特株式・監査等委員会設置会社になった。経営の戦略、経営計画などの意思決定や業務執行の監査など重要な役割を取締役会で行なっていて、経営の遂行に必要な知識や経験から公正かつ効率的差を備えた社内取締役と監督機能を十分に発揮できる高い見識と豊富な経験、独立性を持つ社外取締役で構成されている。社外取締役は原則3分の1以上が選任され、性別や国籍などの取締役会のダイバシティーについての考慮もされている。されに、任意の組織として「アドバイザリー・ボード」を置くことで、企業経営者や有権者によるガバナンスの強化、充実と企業価値の向上の増進を図る。

[出典:コーポレートガバナンス体制より]

『取締役会の自己評価』

2014年以来毎年、第一生命ホールディングスでは、会議運営の効率性および決議の有効性・実効性について分析を行い、その結果の概要を開示している。2020年には第一生命ホールディングスの取締役会の出席メンバーである全取締役に対し、主として取締役会の運営および議論の内容について、第三者評価を交えた「自己評価アンケート」を実施し、回答結果を外部コンサルタントに協力を要請し、取締役会の実効性に関する分析、改善策の策定を行っている。

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